私は私。海を渡っても、異なる言語を操っても、何も変わらない。自分自身であること、それが生の苦難の根源なのだ――。心惹かれていた同級生との死別により、幼くして死への想いに取り憑かれ、一方で、性的マイノリティとして、内なる疎外感に苛まれていた迎梅。女子高での密やかな恋、そして運命を暗転させる「災難」の果てに、日本に半ば逃亡のような気持ちで渡った彼女の葛藤と孤独を描く、若き台湾人作家の鮮烈なデビュー作。
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